グーグルの衛星写真を見ていますと、北アフリカの赤茶けた大地とオーストラリアの赤茶けた大地の大きな違いは、北アフリカでは植物がほとんど見かけられないのですが、オーストラリアではでは少なからずとも植物が写っているものが多いことです。
西オーストラリアの内陸部は、乾燥地や半乾燥地で、年間降水量は200mm 位と少量ですが、降雨と極度の乾燥を繰り返すことによって土壌が硬く締まって、地中40センチ位から下に数メートルのハードパンという硬い地盤が作られるそうです。
ちなみにハードパンの粉砕にはダイナマイトが使用される様です。(それほど硬く、それほど厚いと言う事で紹介しました。)
そのため少量の降雨はハードパンにさえぎられて、地中深くへとはしみ込んでいかない様です。
この事実だけをとらえると、ハードパンが鉢の受け皿の様な役目を果たし、少量の雨でも植物が育つ仕組みが出来ているのでしょうかね?
さらにグーグルの衛星写真を拡大してみると、白い湖の様なものが数多く見受けられます。
元々海底だったものが隆起して大地となった個所も多く、塩分を多量に含んでいるために白くなっているものもあるかも知れないのですが、それ以上に石灰岩によって真っ白になっていることが多い様です。
石灰岩・水で連想されるのが、石灰岩層で自然濾過された弱アルカリ性のミネラルウォーターですが、カルシウムを豊富に含んでいるという事で『○×△水』として販売されていたりしますよね。
ハードパンの下は塩分を含んだミネラルウォータの水筒の様な状態なのかも知れません。
大きくなるユーカリ木、根っこも樹高に比例して長く伸ばす事になるのですが、ユーカリの直根は、ハードパンの間隙をぬいながら、ミネラルウォータの水筒の中に根っこを下していくのでしょうね。
という事で、ミネラル分による成長の違いを観察するために、ミネラル分を含んだものを肥料代わりに与えてみることにしました。
ゼオライトと珪酸白土のどちらを与えるかで迷っていました。
ゼオライトと珪酸白土とも、酸化ケイ素が主成分に変わりはないのですが、酸化アルミニウム・酸化カリウム・酸化カルシウム・酸 化 鉄 ・酸化ナトリウムのバランスが少しずつ異なって来ます。
そこで、オーストラリアと言うとボーキサイトの産出量で世界トップですよね。
ボーキサイト=鉄礬土(てつばんど)はアルミニウムの原料で、酸化アルミニウムを多く含む鉱石です。
最終的には、酸化アルミニウムを多く含むゼオライトに絞りましたが、ゼオライト=沸石には色々な沸石があるようですが、クリノプチロライト系とモルデナイト系が主流の様です。
オーストラリアのゼオライトはクリノプチロライト系が有名みたいです? (現時点では情報不足)
土は輸入出来ませんので、国産の天然クリノプチロライトを探して代用ています。
実験は、同じ様な大きさの苗で、施肥したものと施肥しないものの比較が出来る様に2本あるもの。
苗その物の数がそこそこのあるもので、とりあえず最悪時はゼオライトを撤去することも考えて12鉢で開始します。
実験品種は、カンフォーラ(どうもカンフォーラでは無さそうですが)・クレイドカリックス・レーマニー・プルリカウリスの4品種です。